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受信記録

朝鮮中央放送 2025年4月30日(水) 09:00~27:00+中期海上予報について

今回は受信記録だけでなく、朝鮮中央放送で近年開始された「中期海上予報」なる番組についても紹介します。

見どころ

この日の受信記録の見どころは、音楽コーナーの締めのアナウンスが多く残っているところです。

最近の朝鮮中央放送では、従来必ず流れていた音楽コーナーの終了アナウンスが何故か省略されるようになりました(音楽コーナーについては2025年5月11日の受信記録の記事を参照)。 今回の受信記録はその約2週間前ということで時期が近いですが、音楽コーナーのほとんどで終了アナウンスが流れていました。

  • 終了アナウンスが省略されたコーナー
    • 17時台 《위대한 령장을 높이 모신 병사들의 노래》(偉大な霊将を高くいただく兵士たちの歌)
  • 終了アナウンスが省略されず放送されたコーナー
    • 10時台 《백전백승 조선로동당 찬가》(百戦百勝朝鮮労働党賛歌)
    • 12時台、17時台 《위대한 어버이를 우러러 부르는 인민의 노래》(偉大な父を仰ぎ歌う人民の歌)
    • 13時台 《주체조선의 하늘가에 울려퍼지는 신념의 노래》(チュチェ朝鮮の空の下に響き渡る信念の歌)
    • 15時台 《위대한 당을 따라 청춘들아 앞으로》(偉大な党に従い青年たちよ前へ)
    • 18時台 《어머니조국을 노래합니다》(母なる祖国を歌います)
    • 19時台 《어머니 우리 당을 노래합니다》(母なるわが党を歌います)
    • 22時台 《천만군민이 부르는 수령결사옹위의 노래》(千万軍民が歌う首領決死擁衛の歌)

ちなみに、前日の2025年4月29日の朝鮮中央放送では、13時台に放送された《어머니조국을 노래합니다》の終了アナウンスがありませんでした。 終了アナウンスが省略される音楽コーナーの放送時間帯や種類に規則性はないようです。

中期海上予報

正午前の放送順序で「中期海上予報」(중기해상예보)というアナウンスを聴いたことはありますか?

「中期海上予報」は朝鮮中央放送で近年始まった新たな天気予報番組です。 私が「中期海上予報」なるアナウンスを聴いたのはこの日が初めてだったので、この記事で中期海上予報について分かっていることを記しておきます。

放送時間

「中期海上予報」は2026年現在、毎日7、12、21時台の「天気(날씨)」の直後1に放送されているようです。

「中期天気予報」とは別の番組で、曜日によらず毎日放送されます。

内容

「中期海上予報」の内容は、放送日の3日後から7日後までの1日ごとに予想される海上の風向き、風速、波の高さです。

放送日の翌日と翌々日の予想は「天気」で放送していますが、そのさらに先の予報を扱っているのが「中期海上予報」です。

番組の呼称

「中期海上予報」という呼称は正午前の放送順序でしか使用されません2

実際の放送では、《x월 x일부터 x일까지 예견되는 바다날씨를 알려드리겠습니다.》(x月x日からx日まで予見される海の天気をお知らせします。)というアナウンスで始まります。

例えば4月30日の放送であれば、「5月3日から7日まで」となります。

  • 受信記録上は普通の天気とまとめて [날씨] と記入しています。

開始時期

過去の録音を確認すると、2025年1月1日7時台には既に「中期海上予報」の内容の番組が放送されていたことが分かりましたが、2024年9月22日6・7・12・21時台の録音を確認しましたが、「中期海上予報」の放送はありませんでした。

したがって、2024年9月~2025年1月1日の間に「中期海上予報」の放送が始まったと考えられますが、今回はこれ以上の開始時期の絞り込みは行わないことにします。

考察

放送日から2日後以降の天気予報は、朝鮮中央テレビでも毎週月・火・金曜日に放送されています。 ただし、これは朝鮮中央放送でいう「中期天気予報」に相当するもので、扱われるのは陸上の天気予報のみです。 海上の天気については取り上げられません。

一方、朝鮮中央放送で放送されている「中期海上予報」のように、放送日から3日後以降の海上の気象を伝える番組は、少なくとも朝鮮中央テレビには存在しないようです。

「中期海上予報」の内容は、主として朝鮮近海で漁業などに従事する船員に向けた情報です。 こうした情報がテレビでは放送されず、ラジオのみで提供されている点は、短波による国内向け放送としての朝鮮中央放送の存在意義を考えるうえで非常に興味深いといえます。

北朝鮮国内では有線ラジオ放送(朝鮮中央第3放送)が発達していますが、洋上では有線放送を聴取することはできません。 さらに、移動通信網の電波が届かない海域も多く、現在でもラジオが重要な情報源となっている可能性があります。 また、衛星放送を実施している朝鮮中央テレビで「中期海上予報」が放送されていないことを踏まえると、船員はこの番組を衛星ラジオではなく、短波放送で受信している可能性も考えられます。

有線放送が発達している陸上ではどれほど聴かれているか分かりませんが、洋上では短波放送の需要は根強く存在し、今後もその役割を果たしていくことでしょう。

脚注

  1. 火・木・土曜日の7、21時台は中期天気予報(중기일기예보)に続けて放送されています。

  2. 5時過ぎのオープニングや27時前のクロージングの放送順序ではそもそも予告されません。